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読むことを学ぶ、終に

イギリスで学ぶ大学院生の洋書多読日記/英語学習日記

IELTSと英検一級

イギリスでもロンドンでは英検をやっているので、先日英検一級の試験を受けてきました。C2プロジェクトの中に英検が含まれてるのかがよくわからないですが、一応結果報告まで。

結果は総合スコアは2818(Reading: 693, Listening:760, Writing:715, Speaking: 650)で合格でした。

英検一級というか英検自体が初めてだったので、IELTSと比べて印象に残ったことを参考になればと思い以下にメモしておきます。

Reading

結構な数の語彙問題がreadingセクションに含まれていて、語彙力がないわたしにはかなり厳しかったです。いわゆる、普通のreading部分はIELTSに比べて簡単/量がかなりすくなくい印象を持ちました。時間が結構余ります。IELTSとの大きな違いは語彙問題なので、語彙力に自信がない人は単語帳を使って勉強したほうがいいでしょう。

Writing

ReadingとWritingを同じ試験時間内にやるというシステムですが、問題は一つだけで、形式もIELTSと似ているのでまあ特にコメントすることはないです。ただ、回答用紙がものすごく小さいのでIELTSと同じ感じで書き込んでいくとページが足りなくなります。私は途中で気づいたのですが、結局スペースの問題で大幅に議論を端折らないといけなくなったので気を付けてください。(消しゴムで消すとかなり汚くなります)

Listening

読み上げられる英文の速さや聞き取りにくさなどはIELTSより簡単だという印象を持ちましたが、問題ごとに回答に与えられる時間感覚が結構せまく、かつ答えを書き写す時間がセクションの最後に確保されていないので回答の選択とマークシートの記入まで全部やらないといけません。これに途中に気付いてパニックになりましたので、わたしのようにはじめて受ける方は気を付けてください。

Speaking

IELTSでもスピーキングは苦手なんですが、今回は明確に失敗だったという感覚が残りました。スピーキングはトピックを与えられて答える形式なので、まあ同じような感じなのではないかと思うのですが、緊張していたからなのか、あるいは問題形式が実は違うのか。ちょっとわかりません。あと、はじめに自己紹介されるように促されるのですが、その時のインストラクションがIELTSに比べて少ないので、どこまで自己紹介すればいいのかよくわかりませんでした。全体的に試験官のひとはかなり親切な感じでしたが、IELTSにくらべて試験官の人はあまりしゃべらない印象をもちました。ただ、これは試験官ごとの個人差が大きいかもしれませんが。

総評

全体的には、IELTSである程度の点数(7.5以上とか)がとれるひとは合格は大丈夫だと思いますが、語彙問題だけは対策をしたほうがいいと思います。ご参考になれば幸いです。

The Lock Artist (by Steve Hamilton, 2010)

おもしろさ☆☆☆☆ 読みやすさ☆☆☆☆☆ ミステリー YA
  • Steve Hamilton, 2010, * The Lock Artist *, Minotaur (=2012, 越前敏弥訳『解錠師』ハヤカワ・ミステリ文庫)

感想

家族と声を失った男の子が手にしたのは、鍵を開けることへの奇妙な情熱だった。美術学校に行ってアーティストになるはずだった男の子は、金庫破りの天才として強盗たちから「アーティスト」として知られるようになる。鍵を開けたいという欲望に取り込まれながらも、かれは絵を描くことをやめないだろう。声を失っても、話すことができる、マンガのコマの中でなら。

So fourth panel. Me talking. Yes, me actually opening my mouth and saying a word out loud. On paper, it was as easy as drawing a dialogue bubble instead of a thought bubble

四つ目のコマ。ぼくが話している。そう、ぼくが口を開けて、言葉を発しているんだ。紙の上でなら、実際に声に出すことは頭の中でものを考えるのと同じくらい簡単だから。

レビュー

おもしろさ: ☆☆☆☆★ (4/5) 英語の読むやすさ: ☆☆☆☆☆ (5/5)

Mr Penumbra's 24-Hour Bookstore (by Robin Sloan, 2012)

おもしろさ☆☆☆ 読みやすさ☆☆☆ ミステリー
  • Robin Sloan, 2012, Mr Penumbra's 24-Hour Bookstore, Farrar, Straus and Giroux(=2014, 島村浩子訳『ペナンブラ氏の24時間書店』東京創元社)

感想

失業中のウェブデザイナーClayが働き始めた本屋には秘密があった。天井が見えないほど高く伸びた美しい本屋は、ファンタジーの舞台にふさわしい。Mr Penumbra's 24-Hour Bookstore、それは十六世紀に結成された秘密結社Unbroken Spineのリクルート拠点だった。Aldus Manutius、書物デザインへの貢献によって書物史に名を刻むかれが残した本の暗号を解読すること、それが秘密結社Unbroken Spineの目的だった。すべての謎が解かれたとき、人は永遠の命をえることができる。

閑散としたこの本屋には暗号で書かれた秘密の本を求めて常連客たちがやってくる。日夜暗号を解き続ける常連客を尻目に、Clayは本屋に隠された秘密を一瞬でといてしまう。Unbroken Spineの首領Corvinaは本が作られた当時に存在しなかったものを使わずに暗号を解くことを認めようとしない。地下に隠された図書室の中で、ひとびとは数世紀前と同じようにAldus Manutiusの残した暗号と向かい合う。だが、Clayの成功を見たMr. PenumbraはUnbroken Spineの本部へと向かう。

コンピューターの前に、解けない暗号なんて存在するのだろうか。たとえそれが、数世紀破られていない暗号だとしても。Googleの誇る圧倒的なテクノロジーに全面支援を約束されたMr. Penumbraは守旧派Corvinaに反旗を翻す。彼は成功を確信している。

この物語が描くのは新しいテクノロジーと人類との間の戦いではない。ましてやテクノロジーに汚染されていない人類の英知の勝利でもない。本が情報を記録するメディアであるならば、それはパンチカードはフロッピーディスクと何も変わらない。そして、大量印刷のもと無数の同一内容の本を作り出し、うつくしい書物のデザインを可能にした活字もまた当時最新のテクノロジーだったのだ。古代について知ることが考古学の役割ならば、メディアについての考古学もまた可能だろう。そのように考えるとき1987年以前につくられたコンピューターと紙でつづられた本との差異ははもはや程度の問題でしかない。印刷技術も、それによって作り出される美しい書籍もかつての最新テクノロジーだったのだ。だから、これはメディアとテクノロジーの物語なのだ。すべては印刷という新しいテクノロジー、紙の本という新しい記憶メディアの登場から始まる。

The Computer musters a command-line prompt. This is okay; I can figure this out. When you work on websites, you interact with far-off servers in ways that have not really changed much since 1987, so I think back to NewBagel and tap in a few exploratory instructions.

“Oliver,” I say absently, “have you done any digital archaeology?”

“No”, he says, doubled over a set of drawers, “I don’t really mess with anything newer than the twelfth century.”

コンピューターがコマンドラインプロンプを映し出す。まあ大丈夫、なんとかなる。ウェブサイトをつくるとき、はるか彼方のサーバーとやりとりしなくちゃいけないんだけど、そのやり方なんていうのは1987年からほとんど変わっちゃいない。だから、NewBagelのウェブサイトを作ったときのことを思い出し、様子を少し探るためのコマンドを打ち込む。

「オリバー、デジタル考古学ってやったことあるかい?」ぼんやりとぼくは尋ねる。

「いんや、十二世紀より新しいものとはあんまりかかわらないようにしてるからな」かれは引っこ抜いた引き出しを積み上げなら言った。[拙訳]

記憶装置において、なにが、どのようにして記録されるべきなのか。美しい書籍が記録するものと、Goolgeが画像におさめ、そこに書かれたすべての文字を読み取ることで作りだした本の代替物の違いとは何なのだろうか。映画用特殊技術の作成者であるMatはあらゆる角度から写真をとることで、世界をミニチュアの中に再現しようとする。Clayの小学校からの友人Neelは人間の身体運動をトレースすることでCGによって再現しようとする。再現されたものは、オリジナルにあったなにものかを失ってしまうというノスタルジーは、しかし印刷技術にもあてはまるだろう。活字は手書きの文字が持っているやさしい表情を奪ってしまうかもしれない。だが、そうしたノスタルジーが無視するのはそこにおいて何が失われたのかということのそれぞれの具体性である。

"We're going to document this place," Mat says. He sets his hands on his hips and peers appreciatively around. "It must be recorded."

"So, what, like- a photo shoot?" Mat shakes his head. "No, that would be selective recording. I hate selective recording. We're going to take a picture of every surface, from every angle, under bright, even light." He pauses.

"So we can re-create it,"

(...)

"We can make it interactive," Neel says. "First-person view, totally photorealistic and explorable." You could choose the time of day. We can make the shelves cast shadows."

" No," Mat groans from the ladder. "Those 3-D models such. I want to make a miniature store with miniature books." (pp 212-213)

「いまから、この場所の記録写真をとる」。マットは腰に手を当てて、室内の美しさをうっとりとながめた。

「この場所は絶対記録されるべきなんだ」

「それって、つまり、撮影会みたいなことかい?」

マットは首を振る。「ちがうよ、それだと記録が恣意的になっちゃうだろ。おれは恣意的な記録なんて大嫌いなんだ。明るくて、均質な照明をつかって、この部屋のあらゆる側面を、あらゆる角度から写真で撮るんだ」そういって、かれは息を吸う。

「そうすれば、この場所を再現することができる」

(...)

「この記録はインタラクティブにできるぜ」ニールは続ける。「一人称視点、写真みたいな完全なリアリズム、そして探索可能性。時間を選べば、それあわせて本棚の影がかわるんだ」

「ノー」はしごの上からマットはうめく。「3Dモデルなんてのはくそだ。おれがつくりたいのはミニチュアの本に満たされたミニチュアの本屋なんだ」[拙訳]

レビュー

  • おもしろさ: ☆☆☆★★ (3/5)
  • 英語の読むやすさ: ☆☆☆★★ (3/5)

The Fault in Our Stars (by John Green, 2012)

YA 読みやすさ☆☆☆ おもしろさ☆☆☆☆☆
  • John Green, 2012, The Fault in Our Stars, Dutton Books. (=2013, 金原瑞人・竹内 茜訳『さよならを待つふたりのために』岩波書店)

感想

世界中で若者に人気らしいJohn Greenの小説。16歳の末期がん患者であるHazelはもっとずっとまえにすでに死んでしまっているはずだった。抗がん剤と酸素ボンベのおかげでHazelは奇跡的に生きながらえている。しかし、彼女は自分の病気の深刻さを理解しているし、偽りの希望をもとうとはしない。彼女のガンが治ることはないし、はそう遠くない未来に死ぬことを知っているからだ。母親はそうした「抑鬱」状態から抜け出すための助けになるようにと教会で開かれているサポートグループへと連れて行く。そこにはHazelのようなガンを抱えた子供たちが、自らのガンを抱えた生と、やがてやってくる死について話し合うのだ。そこで話される内容からなにかを学べると言うことをHazelはほとんど期待していない。多くの子供たちはただ死ぬ、そして一部の幸運な子供たちだけがなんとかガンから逃れることができる。Augustusはそうした幸運な子供の一人だった。片足を切除することで、からだからガン細胞を取り除くこと成功したからだ。かれはガンを抱えた子供という「かわいそう」な存在として扱われることへの居心地の悪さゆえをしっている。HazelとAugustusは病気や死ににからめた冗談をとばし、サポートグループや家族の語る希望についてシニカルな態度をとる。Hazelは自分のお気に入りの小説『An Imperial Affliction』をAugususに打ち明ける。その作者であるPeter Van Houtenは突如襲う死と、その理不尽さと、その無意味さについて、つまりHazelの人生について最も深く理解していると信じている。その小説は二人を結びつける。だが、同時に二人は結ばれることがないことを知っている。ガンを取り除くことに成功したAugustusと、やがて死んでいくHazel。出会ったそのときから終わりは宿命づけられている。そして、二人ともそのことを知っている。それならば、愛し合うことに何のいみもないのではないか、ただ生き残った方を傷つけるだけなのではないか。Hazelは死ぬことよりも、自分の死が自分の愛する人たちを傷つけることを恐れる。それでも、二人は愛し合うことを選ぶ。

I can't talk about our love story, so I will talk about math. I am not a mathematician, but I know this: There are infinite numbers between 0 and 1. There's .1 and .12 and .112 and infinite collection of others. Of course, there is a Bigger infinite set of numbers between 0 and 2, or between 0 and a million. Some infinities are bigger than other infinities. (...) I cannot tell you how thankful I am for our little infinity. I wouldn't trade it for the world. You gave me a forever within the numbered days, and I'm grateful. (p. 260)

二人のラブストーリーについては語れない、だから数学について話させてほしい。数学者じゃないけれど知っていることがある。それは0と1のあいだには無限の数があるということ。たとえば、0.1、0.12、0.112、そしてほかの無数の数字たち。0と1の間の無限より0と2の間だとか、0と100万の間だとかにある無限集合の方がもちろん大きい。ある無限は、ほかの無限よりも大きい。(…)二人で一緒に作ることができたこの小さな無限にどれだけ感謝しているのか言葉では言いつくせない。でも、たとえ世界がもらえるっていわれても、この無限を手放したりはしない。限られた日々の中できみがくれた永遠に、ありがとう。[拙訳]

Grenは基本的に読みやすい本を書く人だけど、今回はテーマ的になじみのない医療系の用語が出てきたのと、Hazelとか『An Imperial Affliction』の著者Peter Van Houtenがわりと気取った表現をつかうんどえ、Greenのほかの作品に比べて英語はややむつかしい印象。ぐんぐん話がすすむのであまり単語の難しさは気にならないけど。

レビュー

  • おもしろさ: ☆☆☆☆☆ (5/5)
  • 英語の読むやすさ: ☆☆☆★★ (3/5)

語彙

今読んでる本が全然読み終わらず、先々週くらいに読み終わった本の記録を記憶を頼りにかいたので、語彙リストはない。

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C2プロジェクトに参加しました

C2プロジェクト

英語教師さんが主催されているC2プロジェクトに参加させていただくことにしました。

daigakukarasoccer.blog112.fc2.com

C2とは外国語能力を測る指標CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)での最高ランクです。だいたい、イギリスの大学院などはC1レベル相当のIELTS 7 / 7.5などから入学できることが多く、わたしもこちらの大学院入学時にそのレベルはパスしたのですが、それだとやはり能力不足を感じることがよくあります。英語の勉強をひとりで続けるのは孤独なので、C2レベルを目指すほかの方に刺激をうけられたらいいなと思い参加させていただくことにしました。

C2プロジェクトの主な活動は、英語試験を受けたときにその結果を公表して自分にプレッシャーをかけることらしいので二週間ほど前に受けたIELTSの結果を公表しておきます。

  • Listening: 8.5
  • Reading: 9.0
  • Writing: 7.0
  • Speaking: 7.5
  • Overall: 8.0

IELTSは9点満点で、Listening/Reading/Writing/Speakingという四つの技能についてのそれぞれの得点と、合計得点としてのOverallが算出されます。洋書多読ブログをやっているのでReadingは満点取れてよかったです。Listeningも難しくはなかったのですが、地図問題がでて方向音痴のわたしは完全に話を見失ってしまいました。IELTSやTOEFLのWritingは苦手なのでまあこんなもんでしょう。Speakingは試験官はすごく話しやすい人だったのでよかったのですが、トピックにたいしてなにも思いつくことがないので適当にしゃべりました。コメントを求められて特に何も思いつかないけど何かしゃべらないといけない局面って日常生活で意外とあるので(友だちとパブいったときとかに)、そういうのにも対応できるように語彙力や表現力を磨いて、Speakingはもうすこし頑張りたいところです。

総合得点は8.0でCEFR levelはC1でした。Overall 8.5あたりからC2レベルなんですが、これを達成するにはSpeakingをもう少し頑張る必要がありそうですね。

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Looking for Alibrandi (by Melina Marchetta, 1992)

English Books YA 読みやすさ☆☆☆ おもしろさ☆☆
  • Melina Marchetta, 1992, Looking for Alibrandi, Penguin Books. (=2013, 神戸万知訳『アリブランディを探して』岩波書店)

感想

Josephineには父親がいない。Josephineの母親が妊娠してすぐに、彼女の父親に当たる人物は家族ごと引っ越してしまう。父親がわからない子供として育ったJosephineは保守的なイタリア・シチリア島系移民コミュニティの中でも浮いていて、だからといって移民第三世代のJosephineはオーストラリア人として100%受け入れてもらえるわけでもない。成績優秀で奨学金をもらって教育レベルの高いお金持ち高校にはいっても、出身階層の違いからやはりどこか浮いてしまう。イタリアなまりの不正確な英語を話し、オーストラリアでも自分たちの文化を継承しようとする誇り高きシチリア人であるおばあさんとは特に仲が悪い。

家族やボーイフレンドといった十代特有の悩みに加え、オーストラリアの上流階級にあこがれながら自分の民族的・階層的出自ゆえに、その仲間に入ることができないことへのいらだちというオーストラリア固有の問題がかたられていて興味深いが、92年とかなり古いためか、あるいはオーストラリアがいまでもそうなのか、移民への結構なレイシズム発言が飛び出すので外国で暮らしている人間としてはよんでいて暗澹とすることが多かった。特にオーストラリア人のボーイフレンドと喧嘩になったときに、ボーイフレンドが結構ひどいことをいうので、なんでこんなやつとつきあってるのか、全然気持ちが追えなかった。あと、主人公の上流階級へのあこがれはよく理解できなかったので、階級的悩みもピンとこなかった。

面白かった部分は、おばあちゃんとJosephineがだんだん仲良くなってきて、シチリア島から移民してきた第一世代の昔話をするところ。特に、イタリア文化を忘れないために毎年行われるトマト収穫やトマトソース作りと、Josephineがそれに対して全然興味持てないという対比が面白かった。

Tomato Day.

Oh God, if anyone found out about it I'd die. There we sat, last Saturday, in my grandmother's backyard, cutting the bad bits off over-ripe tomatoes and squeezing them.

After doing ten crates of those, we boiled them, squashed them, then boiled them again. That in turn made spaghetti sauce. We bottled it in beer bottles and stored it in Nonna's cellar.

I can't understand why we can't go to Franklin's and buy Leggo's or Paul Newman's special sauce. Nonna had heart failure at this suggestion and looked at Mama.

'Where is the culture?' she asked in dismay. 'She's going to grow up, marry an Australian and her children will eat fish and chips.' (Chapter 19)

トマトデー。

 最悪だ。もしだれかにバレたら死んでしまう。先週の土曜日、おばあちゃんの裏庭に座って熟しすぎのトマトから傷んだ部分を切りとって後で、それを絞る。

かご10杯しぼったら、それを煮込んで、つぶして、また煮込む。そしたらスパゲッティ・ソースのできあがり。それをビール瓶に詰めて、ノンナ[おばあちゃん]のセラーに保管する。

わたしにはなんでスーパーに行って、LeggoとかPaul Newmanのできあいのソースを買わないのか全然わかんない。そう言ったら、ノンナは心臓発作をおこして、ママを見た。

「文化はどこへいったんだい?」ノンナは落ち込んだ声で言った。「この子は大きくなって、オーストラリア人と結婚するよ、そして孫たちはフィッシュ・アンド・チップスを食べるんだよ」

英語レベル的にはNonna (おばあちゃん)みたいに、ちょいちょいイタリア語がでてくるのと、wogみたいなオーストラリア特有の口語表現が出てくるのが少しわかりにくい。それを除くと、英語は普通に読めるレベル。

レビュー

  • おもしろさ: ☆☆★★★ (2/5)
  • 英語の読むやすさ: ☆☆☆★★ (3/5)

語彙

  • wog /wɒɡ/ (侮蔑表現)白人ではない人 (オーストラリア)南ヨーロッパからの移民
  • wedlock /ˈwed.lɒk/ 婚姻 born out of wedlockで私生児
  • estrange /ɪˈstreɪndʒ/ 引き離す / Josie and her mother have been estranged from the family for years
  • elope /iˈləʊp/ 駈け落ちする
  • bellow /ˈbel.əʊ/ ほえる, どなる
  • rapt/ræpt/ 熱中する, 夢中である
  • splurge /splɜːdʒ/ 散財
  • proxy marridge 代理人結婚(結婚の場に片方ないし両方の本人が参加しせずに行われる結婚)
  • mumps /mʌmps/ おたふくかぜ
  • pensive /ˈpen.sɪv/ 憂いに沈んだ、もの悲しげな

使えそうな表現

  • as the day go by

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The Perks of Being a Wallflower (by Stephen Chbosky, 1999)

English Books YA おもしろさ☆☆☆☆ 読みやすさ☆☆☆☆
  • Stephen Chbosky, 1999, The Perks of Being a Wallflower, Pocket Books. (=2013, 田内志文訳『ウォールフラワー』集英社文庫)

コメント

YA系はだいたい10代半ばから後半くらいをターゲット読者にしてるみたいで、主人公もだいたいそのくらいの年代が多いです。この主人公の男の子チャーリーも高校一年生。新しい友だち、はじめての恋愛、別れ、と青春小説のテーマがつまったお話です。

小説は主人公のチャーリーからの手紙というスタイルで進むんですが、このチャーリーの文章が非常に幼いこともあって、文章自体は多分普通のYAより簡単で読みやすいです。この幼さがチャーリーの特徴なのか、このくらいの年齢の子供はこういう書き方なのかがよくわからなくてはじいめとまどいましたが。

“Charlie. Please don’t take this the wrong way. I’m not trying to make you feel uncomfortable. I just want you to know that you’re very special...and the only reason I’m telling you is that I don’t know if anyone else ever has.” (p. 181)

物語にはチャーリーの隠れた才能を信じてに小説を与え続ける国語の先生がでてきます。その先生はチャーリーに小説をわたして感想文を書かせるという特別課題を課すのですが、そこででてくる小説はおそらくアメリカの読書好き高校生にとっての定番小説だと思うので、そういうのも読んでみてもいいですね。やっぱり、アメリカではTo Kill a Mockingbirdとか読むんだなぁと勉強になりました。アメリカの高校生がどんなものを読むのか興味ある人にも楽しいと思います。

感想

  • おもしろさ: ☆☆☆☆★(4/5)
  • 英語の読みやすさ: ☆☆☆☆★(4/5)

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